文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラム[グローバル型]

函館マリンバイオクラスター 〜UMI(Universal Marine Industry)のグリーン・イノベーション〜 をテーマとした地域イノベーション戦略支援プログラムは、「計測・予測」「持続的生産」「高機能化」「ブランド形成」の4つの研究テーマを展開し、函館地域の多様な海洋資源・研究集団・高度・大量生産する技術を駆使して、世界レベルのマリンバイオクラスター形成を目指します。

→トップページ →お問い合わせ
JapaneseEnglish
 
事業概要事業推進体制参画機関・企業共同研究テーマ活動報告商品開発状況・成果一覧協力機関一覧
函館マリンバイオクラスタートップ > インタビュートップ > インタビュー 吉岡 武也
インタビュー
お魚の生産・加工・流通のシステム化を目指して
函館マリンバイオクラスター研究テーマ4 リーダー
吉岡 武也 北海道立工業技術センター研究開発部 主任研究員
北海道大学大学院水産科学研究院 教授 宮下 和夫
北海道大学水産学部への進学はごく自然に
 吉岡氏はご自分の仕事を「何でも屋さん」と呼んでいる。まるで雑用係のように聞こえてしまうが、実際に担っている職務は、研究という学術分野と漁業・水産加工業という現場の間を繋ぐというとても大切な役割だ。
 同氏は生まれも育ちも地元函館。1962年生まれで、函館ラ・サール高校を卒業後北大水産学部に進学した。元来理科が好きであったのに加え、母親が水産学部の研究室で事務の仕事に携わっており、本人も小さな頃からよくキャンパスで遊んでいたこともあって、ごく自然に水産学部への進学を選択したという。もちろん、世界トップレベルの研究を行っている大学で勉強したいという高い志もあった。
漁業の内外比較:オリンピック方式の日本漁業
 水産学部の修士課程を卒業後、鞄本水産に就職。研究部門にて専門の水産加工に関する研究開発を担当する傍ら、国内外のトロール漁船や水産加工場にて、漁業や加工の現場経験も積んだ。函館に工業技術センター水産食品部門が設立されたのを機に同社を退職、同センターの研究員として現在に至る。この間、欧州の研究所訪問やアラスカでの技術指導などを通して、日本と外国の生産、加工現場の違いを再確認する機会を得て、その成果が現在の仕事に活かされている。
 米国の漁業システムは、以前はオリンピック方式といって、全体の漁獲量が決まると、漁船が一斉に出漁して、我先に獲るという方式だった。これだと魚を加工する場の処理能力を超えてしまう原料が一挙に集まり、加工前に鮮度が落ちてしまうなど、安定生産や高品質化に支障をきたす。現在は、各漁船に漁獲量が割り当てられ、なおかつ加工製品の販売利益を漁業者と加工会社が折半するという方式に変っている。つまり、加工作業を計画的に実施できるように、漁業者と加工業者の連携が進んできているという。日本の場合はオリンピック方式が主であるため、漁穫→加工→販売という一連の流れが効率的に運用されにくい問題があるという。
吉岡氏の愛読書「アニマルウェルフェア」  海外では大陸棚資源が少ないので、会社経営の大型船で沖合や遠洋で操業する必要性がある。日本の場合、近海に豊富な水産資源があるため個人経営の漁業者が多く、漁業全体の組織化・システム化が進みづらい。日本が海洋資源に恵まれているという長所が、逆に短所となってしまっているのだという。日本の水産加工の技術は世界的にも非常に高いレベルにあるだけに、生産、加工、流通の組織化・システム化が進むかどうかが今後の日本の水産業の将来を左右するとも。
美味しい魚を食卓に
 同氏の本来の専門分野である魚介類の加工技術についても、最近は、鮮度が高いもの、より歯触りいいものを提供するための技術向上などの研究が進んでいる。脚光を浴びつつある日本の海産物がよりグローバルなものとなるよう、海外での実務経験を活かして、日本の技術と外国の経営ノウハウを結び付ける試みも行っている。
 海洋国日本発で、「やっぱり日本の海産物は一番美味しい」と認識してもらえる「物づくり」を、原料から加工・販売までのシステム化を通じて提案していきたいと、抱負は大きい。
「アニマルウェルフェア」を手にとる吉岡さん
食にたずさわる人に紹介したい本「アニマルウェルフェア」
これを読むと食糧としての生物(自然)に対する考え方が欧米人と日本人とで大きく違うことがよくわかるという。欧米人は、キリスト教に代表されるように最上界に神がいて、次に人間、その下の位置にある動植物には慈悲を与えなければならないという思想の下で食物を製造しているという。一方日本人は、自分たちと生物(自然)は同等の立場にあり、その命をいただくことに感謝をして食べるという思想を持っているという。こういう生命観の違いを知ることも、世界と日本を繋ぐ上では大切なことだ。

略歴
1962年 北海道函館市生れ 北海道大学水産学部卒業
1987年 (株)日本水産 中央研究所
1999年 北海道立工業技術センター
 →サイトマップ →サイトポリシー
公益財団法人函館地域産業振興財団 〒041-0801 北海道函館市桔梗町379番地 電話番号:0138-34-2600 FAX番号:0138-34-2602
Copyright (C) 函館マリンバイオクラスター UMI のグリーン・イノベーション 地域イノベーション戦略支援プログラム[グローバル型] All Right Reserved.